大相撲秋場所千秋楽(27日、両国国技館)横綱大の里(26)が大関安青錦(22)との相星決戦を突き出しで制し、12勝3敗で6場所ぶり6度目の優勝を果たした。今年初めての横綱の優勝で復活を遂げ、1年ぶりの賜杯奪還に涙を流した。昨年11月の九州場所で左肩を痛めてから精彩を欠いて低迷したが、横綱豊昇龍が初日から休場する中で番付最高位の権威を守り、一人横綱の重責を果たした。

一人横綱の制覇は令和6年名古屋場所の照ノ富士以来。大の里の師匠、二所ノ関親方(元横綱稀勢の里、40)は勝負審判として土俵下で弟子の復活を見届けた。「よく立て直した。いつも以上に力を出そうと、らしくない相撲を取っていた。きょうは自分ができる限りのことをしっかりやる気持ちで立ち向かっていった」。連敗したときは「気負っているから、(気落ちが)かからないように」と声を掛けたという。

大の里は医療機関や治療法など「いろいろ紹介してくださった。親方に優勝をみせられたのがうれしい」。だが、手放しで喜んでもいられない。優勝成績はまたも12勝にとどまり、これで6場所連続。1場所15日制が定着した昭和24年以降の記録(3場所)を更新中で、低い水準での制覇が定着。横綱から平幕まで横一線のような混戦が常態化している。二所ノ関親方も「本人も納得できないと思う。12勝はまだ成長しようという、きっかけになる」とした。