[ 2026年8月13日 05:11 ]

大相撲の玉ノ井部屋の合宿稽古が12日、福島県相馬市で行われた。名古屋場所で三段目優勝を果たしたモンゴル出身で1メートル97の現役最長身力士、天昇山(22=玉ノ井部屋)は幕下以下の力士らと精力的に稽古。同郷の同期でライバル視する旭富士(24=伊勢ケ浜部屋)を撃破し、秋場所(9月13日初日、両国国技館)で昭和以降の最速記録(付け出しを除く)に並ぶ初土俵から所要6場所での新十両昇進を狙う。

真夏の相馬で、令和の怪物候補が存在感を放った。合宿のテーマは「基礎」。1メートル97、172キロの恵まれた体格で四股、すり足などをみっちりとこなした。腕立ては10回10セットを目指すが、師匠の玉ノ井親方(元大関・栃東)の父で先代師匠(元関脇・栃東)の志賀駿男さんから「(1セット)20回ぐらいいかないと駄目だ!」と鼓舞されるなど、秋場所を見据えた体づくりに励んでいる。 東三段目3枚目で臨んだ先場所は7戦全勝で優勝決定戦を制した。今合宿中には、優勝祝いとして先代師匠の故郷の名物でもあるA5ランクの相馬牛を堪能。焼き肉で10人前をペロリと平らげ「(先代師匠が)“好きに食べろ!”って言ってくれた。おいしい。脂が凄い」と笑み。規格外のパワーを見せつける準備は整った。 秋場所では幕下上位に番付を上げる。宿敵は同じモンゴル出身の同期でデビュー以来、27勝1敗と快進撃を見せる旭富士だ。昨年九州場所の前相撲から3戦全敗中で「毎回負けてきたので勝ちたい」とリベンジに燃える。この日は幕下力士と14番取ってリーチの長い突き押し、左四つから力強く寄り切るなど12勝。玉ノ井親方は「あの体を生かして前に出て、圧力をかけられると本物になってくる」と期待を込めた。 白星を重ねた先に見えてくるのが、昭和以降最速タイ(付け出しを除く)となる初土俵から所要6場所での新十両昇進だ。天昇山にも、宿敵・旭富士にもチャンスがあり、負けられない。「気持ちだけは負けないように頑張る」。玉ノ井部屋の怪物候補が偉大な記録に挑む。(中村 和也) ◇天昇山 将伍(てんしょうやま・しょうご=本名ガンバト・オトゴンバト)2004年5月18日生まれ、モンゴル・バトシレット出身の22歳。19年5月に来日し、高知・明徳義塾高1年から相撲を始める。東洋大に進学し、3年時に全日本大学選抜相撲十和田大会優勝、全国選抜大学・実業団相撲刈谷大会優勝。その後、東洋大を中退。玉ノ井部屋に入門し、25年九州場所初土俵。1メートル97、172キロ。得意は左四つ、寄り。家族は両親と姉、兄。趣味はアニメ観賞。 ▽最速での新十両昇進 付け出しを除けば初土俵から所要6場所での新十両昇進が最速記録。板井、土佐豊(現時津風親方)、史上1位の序ノ口デビューから27連勝を記録した常幸龍、炎鵬の4人。 《こちらもモンゴル勢!城勝雄秋場所で序ノ口デビュー》モンゴル出身の城勝雄(22=湊川部屋)が秋場所で序ノ口デビューする。鳥取城北高出身で今年1月に常盤山部屋を継承した湊川親方(元大関・貴景勝)の一番弟子に。名古屋場所で初土俵を踏んだ。湊川親方の真っすぐな生き方に憧れを抱き、城は母校の校名、勝は師匠のしこ名からもらい「パワーが感じられる」と気に入っている。身長1メートル77で頭をつけたしぶとい取り口が持ち味。体重は5月の新弟子検査から10キロ近く増え、130キロを超えたという。「安青錦関や藤ノ川関の存在は刺激になっている」と意気込んだ。

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