大相撲秋場所で6場所ぶり6度目の優勝を果たした横綱大の里(26)が千秋楽から一夜明けた28日、茨城・阿見町の二所ノ関部屋で会見に臨んだ。「(優勝が)久々すぎて、一日たって改めて優勝したんだなと」と笑みが広がった。
昨年九州場所で左肩を痛めて以降は低迷した。今場所は後続に2差をつけて独走状態となった13日目からよもやの2連敗で急失速。千秋楽結びの一番で大関安青錦との12勝3敗の相星決戦を制し、1年ぶりに賜杯を奪還した。
相撲人生でこれほどの大けがは経験がなく、初の全休を含め2場所連続休場も経験。「今までは何とかなると思ってやってきたことが、何とかならないことになった」。自身でもけがをする以前と相撲のスタイルがかわりつつあると認める。馬力ばかりでなく、一度受け切る立ち合いなどを指すのだろう。
左上手からの投げに固執していた千代の富士は左肩の脱臼癖に悩まされ、右差し、左前まわしを浅く引いて出る速攻に活路を見出し、横綱まで駆け上がった。元横綱羽黒山は三役までは左を差して頭をつけていたが、大関になると「相撲が小さい」と批判があがり、胸から当たる相撲にかわった。「13勝、14勝、15戦全勝してこそ強い横綱。そこに向けてしっかり稽古していく」。大の里の最強伝説は〝第2章〟へと向かう。(奥村展也)