まさか私のメッセージが届くとは思っていなかったので驚きとともに感無量の思いではあります。今年5月の当欄でNFLレイダーズと契約した松澤寛政選手の話題に触れ、激励のコメントを寄稿しました。その記事が本人にも伝わったようで、6月27日に東大阪市での合宿に来てくれました。帰国中でしたが、わざわざ関西にまで足を運んでいただき、大変ありがたかったです。私もアメフトファンとして日本での人気回復を期待してやまない一人ですが、とても貴重な時間を過ごさせていただきました。
松澤選手はサッカー出身ですが、独学でアメフトを学びながら実績を積み上げてきました。いろいろ話をしましたが、とてもはきはきしていましたし、頭の良い人だなという印象を持ちました。ポジションがキッカーということもあり体はそれほど大きくはないものの、神経を使うポジション。失敗が許されない、メンタルの強さを求められる中で正確性ではトップレベルの数字を残しています。世界最高峰の舞台に立つことは至難なことですが、日本のアメフト関係者の夢でもあります。ぜひとも53人の開幕ロースター枠に名前を刻んでほしいと願っています。 大の里とも親交を深めていたようです。アメリカで最も人気のあるスポーツ。激しい競争社会の中で闘っているので、松澤選手の競技に対する取り組み方などは勉強になったとは思います。世代も近いので、吸収できるものはどんどん吸収していけばいいと思います。 6月は茨城県の話題が満載でした。21日には大洗町で部屋の合宿を行いました。公開稽古以外に甚句や記念撮影会もあって巡業の意味合いが強かった気もしますが、好評でした。大洗町とは包括連携協定も締結しましたし、県央地区に限らず県全域でもっと二所ノ関部屋をアピールしていきたい。今回はその第一歩の試みです。 また、笠間市に相撲部が創設されることになり、発会式にも出席しました。部員は学生相撲出身の2人ですが県内に実業団のチームができるのも珍しいこと。今後、部屋としても協力ができればと考えておりますし、力士のセカンドキャリアとして指導者などで貢献できる受け皿にもなるのではと考えております。 6日には茨城県那珂市出身の田所龍馬(17)が名古屋場所(12日初日、IGアリーナ)の新弟子検査を受検しました。茨城県出身は序二段の渋谷に次いで2人目。田所は私と同じ野球出身で、サイズ(身長1メートル83、132キロ)も私の新弟子時代(1メートル84、132キロ)とほぼ一緒です。未経験者でしばらくは厳しい現実が待っていますが、目先の結果ではなく3、4年後を見据えてじっくりと育てていきたいと思います。茨城県に部屋を構える者として、地元出身の関取を育てていくのも一つの使命。その努力は怠ることなく継続していきたいものです。 (二所ノ関寛=元横綱・稀勢の里)
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