[ 2026年10月21日 11:22 ]
相撲の世界選手権が17~18日、アゼルバイジャン・バクーで開催された。シニアの部は個人戦に24の国や地域から、団体戦は男子21チーム、女子10チームが参加。個人戦は男女それぞれ5階級ずつに分かれて争われた。日本勢はシニアの部個人戦で金メダル3個、銀メダル1個、銅メダル2個を獲得。3人制の団体戦は男子が銀メダル、女子が銅メダルだった。日本選手団は20日、成田空港に帰国した。
男子軽量級(85キロ未満)は、日体大出身で2023年3位の奥知久(23=大分県)が3年ぶり2度目の出場。初戦(2回戦)はノルウェーの選手をすくい投げ、準々決勝はモンゴルの選手を右からの下手出し投げで下した。準決勝は、シャフィエフ・アムラフ(アゼルバイジャン)と対戦。相手の脇に頭を入れる得意の体勢をつくるも引き落としで敗れた。3位決定戦はウズベキスタンの選手の突っ張りをしのいで中に入って寄り切りで勝利し、銅メダルを獲得した。 男子中量級(100キロ未満)は、昨年ジュニアの部優勝の永露蓮(日体大1年)がシニアの部に初挑戦。初戦(2回戦)で昨年3位のアブドラーゼ・コンスタンティン(キルギス)に突き出しで敗れた。敗者復活1回戦はエジプトの選手を取り直しの末に寄り倒しで下したが、同2回戦でアメリカの選手に豪快な大股でひっくり返されて敗れた。 男子軽重量級(115キロ未満)は、日体大出身の田畑奨治郎(25=岐阜県)が初出場。1回戦はウクライナの選手を、2回戦はカナダの選手をそれぞれ鋭い立ち合いから電車道の押し出しで圧倒した。準々決勝で昨年3位のドンガック・スルデ(キルギス)に小手ひねりで敗れて敗者復活戦へ。台湾の選手を一気の押し出し、ウズベキスタンの選手を土俵際のうっちゃりでそれぞれ下した。3位決定戦は、過去4度の優勝を誇るバドラル(モンゴル)と対戦。潜って一気に出ていくところをすくい投げで敗れ、表彰台を逃した。 男子重量級(115キロ以上)は、ジュニアの部で一昨年の重量級と昨年の無差別級優勝の実績を持つ麻田遥人(東洋大1年)がシニアの部に初挑戦。1回戦はブラジルの選手を喉輪で一気に押し出し、準々決勝はポーランドの選手を右からの下手投げ、準決勝はノルウェーの選手を左おっつけ右喉輪で押し出して圧倒的な強さで勝ち進んだ。決勝は、一昨年優勝のジェラーゼ・ラシャ(ジョージア)と対戦。同体取り直しの末、左四つから右を巻き替えて寄り切って金メダルを獲得した。ジュニアの部で優勝した翌年にシニアの部でも優勝を果たすのは、日本勢男子史上初。大学1年での世界一は日本勢男子史上最年少記録となった。歴史的快挙に「優勝できるとは思っていなかった。びっくりです」と本人も驚いた様子。「体の大きさも力も強くて圧力が凄かった」とジュニアとシニアの違いを体感しながらも「日本と違うのは技術面。力は強いけど受け流しやすかった」と、おっつけや巻き替えなどの高度な技術で世界を制した。 男子無差別級は、2連覇王者の池田俊(25=ソディック)が3年連続出場。1回戦はアイルランドの選手を、準々決勝はイギリスの選手をそれぞれ左差し右おっつけで圧倒した。準決勝は、一昨年の団体戦で敗れているダイアウリ・バジャ(ウクライナ)と対戦。左四つで右上手が取れず、出ていくところを土俵際の上手投げで敗れた。3位決定戦はダワージャムツ(モンゴル)と対戦し、左四つで上手が取れない体勢で長引いたが最後は下手出し投げを決めて表彰台を死守した。 4連覇が懸かる男子団体戦は、先鋒・麻田遥人、中堅・池田俊、大将・田畑奨治郎の布陣で出場。初戦(1回戦)はアイルランドを3―0で圧倒し、準々決勝はアメリカを2―1で下した。準決勝はモンゴルと対戦。先鋒・麻田がガンゾリグに押し倒しで敗れ、中堅・池田がベクボルド(九州情報大2年)を寄り切りで下した。1―1で迎えた大将戦。田畑が大きなダワージャムツを相手に鋭い立ち合いから左四つで休まず攻め続けて寄り切り、6大会連続の決勝進出を決めた。決勝はウクライナと対戦。先鋒は、準決勝で足を負傷した麻田に代わって永露蓮が入った。再び1―1の大将戦にもつれ、田畑が無差別級覇者のダイアウリ・バジャを相手に反り技を仕掛けていったが決まらず。日本は1―2で敗れて銀メダル、ウクライナは初優勝を果たした。団体戦全勝の池田は「日本の主将としてチームに貢献できたことはよかった」と振り返り「来年は東京開催なので自国で優勝できるように、日本全体でレベルアップしていきたい」と雪辱を誓った。 また、大会に先立って国際相撲連盟の総会が開かれ、大相撲の第69代横綱・白鵬翔氏が同連盟の会長に選出された。これまでは日本相撲連盟会長でもある豊田章男氏が会長を務め、白鵬氏は「顧問」の役職だった。新会長に就任した白鵬氏は会場で2日間熱戦を見守り、両日とも男女団体戦の表彰式でプレゼンターを務めた。 ▽各階級優勝者 男子軽量級 シャフィエフ・アムラフ(アゼルバイジャン) 男子中量級 アブドラーゼ・コンスタンティン(キルギス) 男子軽重量級 スタンコビッチ・シモン(ブルガリア) 男子重量級 麻田遥人(日本) 男子無差別級 ダイアウリ・バジャ(ウクライナ) ▽男子団体戦 優勝 ウクライナ 2位 日本 3位 キルギス 3位 モンゴル
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